GoogleAnalyticsは、自社のホームページの流入状況を細かく分析できるツールになります。
ユーザーが自社のホームページにどこから流入したのか、何人訪れたのか、どのようなページが興味深く閲覧されているのか等々が分かるため、分析だけでなくその後の集客につなげる施策にも活用することが可能です。
このGoogleAnalyticsにおいて一番重要な確認ポイントが、コンバージョンにどれだけ至ったかという点です。
ホームページを構築する以上、自社の商材やサービスにおける購入や申し込み、問い合わせや資料請求といったコンバージョンを意識することは非常に重要です。
多くのWeb担当者がGoogleAnalyticsを用いてこのコンバージョンの件数を定期的に確認し、次の施策へとつなげています。
さらに、コンバージョンの確認とともに重要視されているのがGoogleAnalytics上で確認できるアシストコンバージョンです。
コンバージョンには直接的なコンバージョンと間接的なコンバージョンが存在します。
この間接的なコンバージョンを意味するのがアシストコンバージョンになります。
コンバージョンの増加には、直接的なコンバージョン以外に間接的に影響を与えるアシストコンバージョンの強化が必要不可欠です。
広告やプロモーションの効果を最大限に発揮させるためにも、GoogleAnalyticsでアシストコンバージョンも確認しておくと効果的です。
とはいえ、
「アシストコンバージョンはGoogleAnalyticsのどこを見たらいいのか分からない」
「コンバージョンなら分かるけど、アシストコンバージョンは聞いたことが無い」
といった方も少なくありません。
そこで今回は、GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンについて紹介していきます。
概要やポイントをもとに、自社のホームページをより良いものにしていく参考にしてみてください。
目次
GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンとは?
そもそもGoogleAnalyticsにおけるアシストコンバージョンとは、自社のホームページにおける最終的な目標であるコンバージョンに対し、間接的に影響や効果につながった数値のことを指します。
Web担当者にとって、コンバージョンという数値は日々確認しているものの、アシストコンバージョンに関してはまだまだ認知されていない傾向にあります。
ただ、アシストコンバージョンは、間接的にコンバージョンに影響を及ぼす数値として非常に重要度が高い指標になります。
このアシストコンバージョンは、GoogleAnalyticsでは
・自然検索(organic search)
・SNS広告(sns/cpc)
・リスティング広告(listing/cpc)
・SNS(sns/refferal)
・メルマガ(mail/refferal)
・直接流入(Direct)
・他サイトからの流入(Refferal)
などの項目をもとに確認するケースが多くなります。
直接的なコンバージョンと合わせ、上記のような項目経由でアシストされたコンバージョンを意識して分析していくと、全体的なコンバージョンの増加にもつながりやすくなります。
なぜアシストコンバージョンは重要な指標なのか?
もう少し、アシストコンバージョンの重要性について紹介していきます。
GoogleAnalyticsでアシストコンバージョンの指標を確認することは、コンバージョン自体の分析精度が高まるため、非常に重要になります。
昨今のユーザー行動の多様化に伴い、ユーザーは単純にホームページに訪れてすぐにコンバージョンに至ることは少なくなってきています。
よほど自社の商材やサービスに興味があり、購入や申し込みを検討しているユーザーでない限り、直接的なコンバージョンではなく、複数回検討を重ねた上でコンバージョンに至るケースが増えています。
SNSで興味を持ってホームページに訪れ、別の日に複数サイトを見ながら検討し、再度ホームページに訪れたものの購入はせず、さらに別の日にWeb広告を見てふと思いつき確認し、最終的にリスティング広告経由でコンバージョンに至るといったユーザーも少なくありません。
このような場合、GoogleAnalyticsのコンバージョン数値は1となり、直前の閲覧はリスティング経由となるため、リスティング広告はコンバージョンに寄与したと表示されますが、実際はSNSや別サイト、Web広告などもアシストコンバージョンとして寄与されています。
このように、単にGoogleAnalyticsのコンバージョン数値だけを確認していると、ユーザー行動とのズレが生じてしまい、誤った仮説につながる可能性がありますが、アシストコンバージョンを合わせて確認することで、より詳細なユーザー行動の変容を理解し、効果的な施策につなげることができるようになります。
アシストコンバージョンレポートの見方
続いて、GoogleAnalytics上でアシストコンバージョンの数値を確認する方法について紹介していきます。
アシストコンバージョンの数値は、GoogleAnalyticsの左側メニューから「コンバージョン」→「マルチチャネル」→「アシストコンバージョン」の順で確認することが出来ます。
ここで1つ注意点としてあるのが、アシストコンバージョンを確認するためには事前にコンバージョンの設定を行う必要があります。
GoogleAnalyticsでは、通常の設定だけではコンバージョン数値を確認することはできません。
アカウント設定とあわせて自社の商材やサービスに応じたコンバージョン設定は必ず行っておくことが重要です。
その上で、上記手法にてアシストコンバージョンをGoogleAnalyticsで確認すると、コンバージョンに至った要因あわせて、各要素からどれくらいアシストコンバージョンがあったのか確認することが出来ます。
主な指標としては、
・オーガニック検索
・有料検索(リスティング広告)
・参照元サイト
・ディスプレイ
・ノーリファラー
・ソーシャルネットワーク
などが表示されます。
なお、各指標を選択することで、細かなアシストコンバージョンの経路元を確認することも可能です。
また、アシストコンバージョンの数値は、コンバージョンの数値とイコールになるわけではありません。
例えば、オーガニック経由で検索し、さらに有料検索(リスティング広告)経由でコンバージョンした場合、コンバージョン数は1となりますが、アシストコンバージョンの数は2となります。
一般的にはアシストコンバージョンの数値はコンバージョンの数値よりも多くなりますので、あわせて注意しておくといいでしょう。
アシストコンバージョンの指標
また、GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンのページで表示される指標についても補足して紹介します。
アシストコンバージョンの画面で表示される指標については以下のような意味を表しています。
・アシストコンバージョン
→コンバージョンの経路にチャネルが含まれているが、終点ではないコンバージョンの数を指します。
・アシストコンバージョンの価値
→アシストコンバージョンの金銭的価値を指します。
GoogleAnalyticsのコンバージョンの項目で目標値の設定を事前に行っておく必要があります。
・ラストクリックまたは直接のコンバージョン
→各チャネルが終点として貢献したコンバージョンの数を指します。
・ラストクリックまたは直接のコンバージョン価値
→各チャネルが終点として貢献したコンバージョンの金銭的価値を指します。
アシストコンバージョンの価値と同様に、事前にGoogleAnalyticsのコンバージョン項目で目標値の設定を行っておく必要があります。
・アシストコンバージョン/ラストクリックまたは直接のコンバージョン
→各チャネルが果たした役割を指します。この値が0に近ければ主に終点コンバージョンとして貢献し、1に近ければアシストとして機能すると同時に終点の役割も果たしたことを表します。
さらに、この値が1より大きくなるほど、アシストとしての役割が大きかったことを表します。
GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンをふまえた改善
最後に、GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンをふまえ、自社のホームページをどのように改善することが出来るのか、いくつか活用事例を紹介していきます。
自社のホームページを改善していく上で参考にしてみると効果的です。
①Web広告のパフォーマンスの向上
GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンを活用した施策の1つ目は、Web広告のパフォーマンスの把握と改善につなげることです。
Web広告やプロモーションを行っている場合、GoogleAnalyticsで見る項目は、集客やコンバージョンの項目に終始している傾向がありますが、特徴でも紹介したように、ここにアシストコンバージョンの指標を加えることで、自社のホームページの改善点がより可視化できるようになります。
コンバージョンにつなげるためには、まずは自社の商材やサービスを知ってもらわなければなりません。
コンバージョンの数値では、直前の指標までしか把握できませんが、アシストコンバージョンを組み合わせることで、コンバージョンにつながったユーザーは、どこから興味を持ち始めたのかを知ることが出来ます。
Web広告やプロモーションの効果は、アシストコンバージョンに寄与した可能性からも探ることが出来ますので、次の施策につなげやすくもなります。
②SEO効果の向上
もう一つはSEO効果の向上です。
自然検索による集客数の増加は、ホームページを運営していく上で欠かせません。
ただ、一般的にSEOは直接的なコンバージョンにはつながりにくい傾向にあります。
一方で、アシストコンバージョンにとっては大きく寄与する傾向にあるのがSEOになります。
自然検索で訪れたユーザーにコラムやブログなどによって自社の商材やサービスを認知させ、Web広告などによってコンバージョンにつなげていく戦略を取った場合、アシストコンバージョンにどれくらい寄与したのか把握することは非常に重要になってきます。
アシストコンバージョンにつながったページから、ユーザーの興味関心を読み取り、コンバージョンにつながる導線設計や、更にアシストコンバージョンにつながるコンテンツ作成などにつなげることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
GoogleAnalyticsのアシストコンバージョンは、自社のホームページを改善していくために欠かせない指標となります。
ユーザー行動の変容に伴い、アシストコンバージョンの数値は単純なコンバージョン数以上に注目度も高まってきています。
コンバージョンだけで満足するのではなく、次の施策につなげるためにもアシストコンバージョンも欠かさず確認すると効果的です。