GoogleAnalytics4への移行におけるメリット

Google Analytics

自社のホームページへ訪れたユーザーの行動を確認する上で、GoogleAnalyticsは欠かせないツールとなります。

アクセス解析ツールとして、
ホームページに何人が訪れたのか?
どのページが良く見られているのか?
離脱していないか?
自社の商材やサービスに対して購入や資料請求、問い合わせといったコンバージョンにつながったか?
などが細かく分かるGoogleAnalyticsを、自社のWeb担当者は常に確認しながらホームページの改善につなげています。

このように、集客やコンバージョンなどの面で必須のGoogleAnalyticsですが、提供しているGoogle社によって定期的にバージョンアップが行われています。

細かな用語や要素、機能の拡充はもちろんですが、2020年には機能やインターフェース含め大幅にアップグレードされたGoogleAnalytics4というバージョンがリリースされました。

これは、現行のGoogleAnalyticsであるユニバーサルアナリティクスと別のものとしてリリースされたため、新しいGoogleAnalytics4を利用するためには、数値やデータを含めた設定を移行させる必要があります。

とはいえ、GoogleAnalytics4はユニバーサルアナリティクスとは仕様やインターフェースが大きく異なるため、移行せずにユニバーサルアナリティクスをそのまま活用する企業も少なくありません。

そのような中で、Google社は2022年3月にユニバーサルアナリティクスの計測を終了するアナウンスが行われました。

この結果、今の内にGoogleAnalytics4に移行しなければアクセス解析が利用できなくなるため、多くの企業でGoogleAnalytics4に注目が集まっています。

ただ、GoogleAnalytics4に慣れていない担当者には、いきなり移行することに躊躇するケースも多くあります。

実際、
「GoogleAnalytics4ってどういったものなの?」
「いつまでに移行しなければならないの?」
「移行することのメリットは?」
と悩まれる担当者も少なくありません。

GoogleAnalytics4に移行するにあたり、まずはそのメリットを理解しておくと効果的です。

今回は、GoogleAnalytics4に移行するにあたり、いつまでに行うべきか、どういったメリットがあるのかという点についてポイントを中心に紹介していきます。

GoogleAnalytics4とは?


そもそもGoogleAnalytics4とは、2020年10月にGoogle社によってリリースされた現行のGoogleAnalyticsの次世代バージョンともいえるGoogleAnalyticsのことを指します。

リリース当初は「アプリ+ウェブプロパティ(App+Web プロパティ)」と呼ばれていましたが、その後GoogleAnalytics4(GA4)と名付けられました。

現行のGoogleAnalyticsは、ユニバーサルアナリティクスとも呼ばれ、GoogleAnalyticsでは3代目となるため次世代バージョンはGoogleAnalytics4となります。

GoogleAnalytics4のリリースの背景には、アプリデータの計測が一つ影響しています
現行のGoogleAnalyticsでは、主にWeb経由の数値・データが中心となりますが、スマートフォンの普及もあり、アプリを活用したユーザー行動が主流となってきたことで、Webとアプリを統合した分析が必須となりました。

この数値・データの計測には、WebはGoogleAnalyticsで、アプリはFirebase向けGoogleAnalyticsを活用して別々に計測する必要がありましたが、GoogleAnalytics4ではWebとアプリを統合した分析が可能になります。

その他にも、各種指標やインターフェースもユニバーサルアナリティクスよりも細かくカスタマイズしながら分析できるようになっており、GoogleAnalytics4は今後の解析ツールの主流として注目されています。

今後の GoogleAnalytics4への移行における流れ

2020年10月のGoogleAnalytics4のリリース以降、現在ではGoogleAnalytics4だけでなくユニバーサルアナリティクスも利用することが可能です。

機能面ではGoogleAnalytics4が優れてはいるものの、仕様やインターフェースが異なる上、移行手続きを行わなければならないため、多くの企業はユニバーサルアナリティクスをそのまま利用している傾向にありました。

ただ、2022年3月にGoogle社は、ユニバーサルアナリティクスのサポートに関して2023年7月1日をもって終了することがアナウンスされました。

サポートだけであればまだしも、2023年7月1日以降はユニバーサルアナリティクスでデータ収集が停止してしまうため、それまでにGoogleAnalytics4に移行しなければ自社のホームページの状況が分からなくなってしまいます。

大まかな今後の GoogleAnalytics4への移行における流れは以下の通りとなります。
・2023年7月1日まで:現状通り、GoogleAnalytics4とユニバーサルアナリティクスどちらも利用可能
・2023年7月1日以降:ユニバーサルアナリティクスでのデータ収集の停止

なお、2023年7月1日よりも前にユニバーサルアナリティクスで処理された数値・データは、少なくとも6ヶ月間はアクセス可能と見られています。
このように、GoogleAnalytics4への完全移行にはまだ時間がありますが、出来るだけ早く移行しておくと効果的です。

GoogleAnalytics4への移行におけるメリット


続いて、GoogleAnalytics4へ移行することのメリットについても紹介していきます。

ユニバーサルアナリティクス以上に自社のホームページに訪れたユーザー行動を確認できるGoogleAnalytics4ですが、メリットを知った上で移行後に活用していくといいでしょう。

Webとアプリを統合した分析が可能

まずGoogleAnalytics4移行のメリットとして挙げられるのは、先ほど概要でもふれたWebとアプリを統合した分析が可能な点です。

スマートフォンのアプリを活用したプロモーションを行っている企業であれば、アプリとWebを統合した分析は不可欠になります。
これが、Firebase向けGoogleAnalyticsを介さずとも一元管理して分析・解析できる点は、その後のホームページやアプリの改善においても効果的になります。

また、GoogleSignalとも連携させることで、ホームページとアプリを両方とも活用しているユーザーを同一ユーザーとして認識させることも可能になります。

より精度の高い分析・解析を行う上でも、GoogleAnalytics4に移行させることは有効です。

BigQueryを用いた分析が可能

GoogleAnalytics4では、今まで有料版のGoogleAnalyticsであるGA360でのみ利用可能であったBigQueryを活用した分析も可能になります。
BigQueryとは、膨大な量のデータを高速で分析することができるGoogleの仕組みのことを指します。

例えば、過去数年に渡ったユーザーのアクセス情報から必要な項目を複合的に指定して確認したい場合など、大量の情報を抽出しデータ化するには多くの時間を要します。
ただ、BigQueryを活用することで、高速で集計・抽出・データ化ができるため、分析・解析における時間を効率化することができます。

GoogleAnalytics4ではこのBigQueryが無料で活用できるため、こちらも魅力の一つとなります。

Cookieに対応可能

昨今、プライバシー保護の観点から世界的にデータ規則が厳格化されつつあり、その中でCookieを利用したデータの計測には罰金制度もあるほど制限や廃止の動きが強まっています。

GoogleAnalyticsに限らずアクセス解析には主にCookieをもとにデータ収集を行っているため、Cookieの廃止はアクセス解析自体ができなくなる恐れがありましたが、GoogleAnalytics4ではCookieを拒否したユーザーであっても個人情報を特定せずにデータ収集を行うことができます

ユーザーからの同意があればユーザー情報は取得できますが、同意が無くても数値・データを収集できる点は大きな魅力の一つです。

機械学習によるユーザー行動の予測が可能

GoogleAnalytics4では、新たに機械学習機能が搭載されています。

これにより、過去の数値・データをもとに分析し、ユーザーが次に取るべき行動などを予測した提案を受けることが可能です。
人を介した予測分析には限界も存在しますが、そこに機械学習でデータをもとにした予測を加味することで、効果を最大化させることが期待できます。

機械学習の精度や効果は、データが溜まるほど高まります。そのため、出来る限り早くGoogleAnalytics4に移行し、機械学習を進めておくと効果的です。

レポート画面が改善し、より分かりやすく確認することが可能

GoogleAnalytics4では、ユニバーサルアナリティクスに比べてレポート画面も大きく改善されました。
これにより、図やグラフをより多用化した見やすいインターフェースになっています。

また、カスタマイズも可能で、テンプレートをもとに自社のニーズにあわせてよりグラフィカルなレポートを作成することもできます。
日々活用することが多いGoogleAnalyticsだからこそ、見やすい作りに変わった点は移行する上でのメリットの一つとなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

Googleからのリリースにより、GoogleAnalytics4への移行は急務になってきています。
移行する手間は多少かかりますが、今回紹介したように移行する上で得られるメリットは非常に多く存在します。

GoogleAnalyticsは基本的に用語や指標など独特な癖が存在しますが、慣れることで使い勝手も良くなっていきます。
いち早く移行を行い、効果的な運用につなげていきましょう。

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