ホームページへの集客をはじめ、自社の商材やサービスの売上、資料請求、問合せといったコンバージョン増加を図るため、Google広告を出稿している企業は多くいます。
このGoogle広告の効果を高める上で、集客状況やユーザー行動をといった数値を確認することは非常に重要になります。
例えGoogle広告を活用して多くの集客を集めたとしても、その後にユーザーが訪れる自社のホームページが悪ければ、コンバージョンにはつながりません。
ターゲットユーザーの属性を把握し、ユーザーの遷移を確認しながらどのページが良く見られているのか、利便性は悪くないか、離脱しているのはどこなのか、細かく分析していくことで、Google広告の効果をより最大化することができます。
とはいえ、このようなユーザー行動は、Google広告の管理画面だけでは把握しきれません。
実際に「Google広告で集客はできているようだけどその後のコンバージョンまでつながらない」「Google広告の効果を高める方法が分からない」「どこで分析すればいいの?」といった担当者も少なくありません。
Google広告とともにユーザー行動を把握するためには、GoogleAnalyticsが有効になります。
このGoogleAnalyticsではGoogle広告の状況と紐づけを行い、連動した分析を行うことも可能です。
この連携をさせることで細かな分析ができ、コンバージョンにもつなげやすくなりますので、Google広告を出稿する際には必ずGoogleAnalyticsと連携させることが重要です。
そこで今回は、Google広告をGoogleAnalyticsに連携させる方法について、そのメリットや注意点とあわせてポイントを中心に紹介していきます。
目次
Google広告とGoogleAnalyticsを連携させることのメリット
Google 広告を GoogleAnalyticsと連携させることで、Google広告経由で訪れたユーザーの動向をより詳細に確認できるようになります。
この結果は、次のGoogle広告にも活用できるため、Google広告の効果を最大化させることが可能になります。
このような特徴を含め連携させることのメリットについて3つポイントを紹介していきます。
①GoogleAnalyticsの指標で効果測定が可能
まずはGoogleAnalyticsとの連携により、Google広告の分析結果をGoogleAnalyticsの指標で確認できる点が挙げられます。
Google広告はあくまで対象の自社ホームページへの集客が目的となります。
集客後のユーザー行動はGoogleAnalyticsで確認できるため、この2つの指標をまとめて分析することが求められます。
特に、「直帰率」や「滞在時間」などの指標は、Google広告の手法と合わせて分析することで、ユーザーに対して広告内容との齟齬が無いか、ターゲットがブレていないか、集客させたユーザーを正しく誘導できているかなどを確認する上で重要になります。
このように効果測定をGoogleAnalyticsベースで確認できるようになる点は、大きなメリットの一つとなります。
②Google広告のパフォーマンス向上
①をもとに分析した内容は、その後のGoogle広告に活かすことでGoogle広告のパフォーマンスを向上させることが可能になります。
例えば、直帰率や滞在時間が悪いのであれば、出稿先のキーワードや広告文といった広告内容を見直すことで効果を高めることが期待できます。
また、Google広告をGoogleAnalyticsと連携させることで、スマート自動入札の精度も高まります。
スマート自動入札とは、オークションごとに広告掲載を最適化する機能となり、これはGoogleAnalyticsと連携させることで最適化され、広告パフォーマンスとしても向上していきます。
③リターゲティング広告における出稿幅の拡大
また、GoogleAnalyticsと連携させることで、Google広告におけるリターゲティング広告の幅を広げることも可能になります。
リターゲティング広告とは、自社のホームページや指定するページに訪れたユーザーに対してアプローチする広告手法となりますが、GoogleAnalyticsと連携していない状態ですと、単純に対象のホームページに訪れたユーザーにのみしか出稿することができません。
これが、連携させることで「30秒以上対象のホームページに滞在したユーザーに対してアプローチ」や「対象のホームページを2ページ以上閲覧したユーザーに対してアプローチ」といった細かな設定が可能になります。
リターゲティング広告は、コンバージョンにもつながりやすい広告手法となりますので、その効果を高める展開が可能になる点もメリットの一つでしょう。
Google広告とGoogleAnalyticsを連携する際の注意点
ここまでGoogle広告とGoogleAnalyticsを連携させるメリットについて紹介してきましたが、この連携を行う際にはいくつか注意点も存在します。
今後の運用を行う上で考慮しておくと効果的です。
アクセス権限があればお互いのデータを閲覧可能
Google広告とGoogleAnalyticsには、それぞれ設定する際にGoogleアカウントの登録が必要になります。
そのため、Google広告とGoogleAnalyticsを連携させれば、アクセス権限のあるユーザーであればどちらのデータも閲覧することが可能になります。
また同様に、GoogleAnalyticsのデータをGoogle広告にインポートすると、そのGoogle広告アカウントへのアクセス権を持つユーザーは、インポートされたGoogleAnalyticsデータの閲覧が可能になります。
一般的にはGoogle広告とGoogleAnalyticsのどちらも閲覧し、お互いの数値・データをもとに効果検証につなげていくため大きな問題はありませんが、仮に広告代理店への依頼や会社内で別部署が管理していたり、プロジェクトやチームによって制限をかけている場合には注意が必要です。
自社のホームページの情報や広告出稿内容は、重要な財産となりますので、秘密保持契約など事前に確認しておくと効果的です。
Google広告以外のデータを確認するにはパラメータの設定が必要
Yahoo!のリスティング広告やFacebook広告など、Google広告以外にも広告出稿を行っている場合、同じようにGoogleAnalyticsと連携させて確認したいと考えるケースも存在します。
ただ、このような場合には事前にパラメータの設定を行わなければGoogleAnalyticsでは確認できません。
パラメータとは、URLの後ろに設定する「?」から始まる文字列のことを指します。
この設定を行うことでGoogleAnalytics経由でどこから訪れたユーザーなのか把握することが可能になります。
Google広告に関しては自動タグ設定をオンにすることで自動でパラメータが付与されますが、それ以外の広告の場合にはそれぞれ事前の設定が必要になりますので注意しておく必要があります。
Google広告とGoogleAnalyticsの連携方法
それでは続いて、Google広告とGoogleAnalyticsの連携方法について紹介していきます。2つの連携には、Google広告とGoogleAnalyticsのそれぞれに設定が必要になります。
Google広告の管理画面から設定行う場合
Google広告の管理画面から連携を行うためには、Google広告の管理画面にログインし、右上にある「ツールと設定」から「設定」>「リンクアカウント」を選択します。
次に、現在GoogleAnalyticsで活用しているバージョンから、「GoogleAnalytics(UA)」または「Google Analytics (GA4)& Firebase」を選択します。
そこから「詳細」を選択すると、GoogleAnalyticsのアカウントプロパティの一覧が表示されますので、対象のプロパティを選択し、アクション列の「リンク」をクリックすれば完了となります。
これで連携させたアカウントプロパティは、ステータスが「リンク済み」に変更されます。
GoogleAnalyticsから行う場合
続いて、GoogleAnalyticsから連携を行う場合には、GoogleAnalyticsにログインし、管理画面から連携したいプロパティを選択します。
ここでプロパティ内の「Google広告とのリンク」を選択すると、GoogleAnalyticsに連携させるための広告が表示されますので、チェックボックスにチェックを入れ「続行」をクリックします。
続いて、GoogleAnalyticsに連携させるGoogle広告グループに任意のタイトルを入力し、最後に表示されたGoogle広告とリンクするビューのリンク設定ボタンをオンにすれば完了となります。
Google 広告とGoogleAnalyticsを連携した後の活用方法
連携が完了したのであれば、GoogleAnalyticsでGoogle広告のパフォーマンスを確認していきましょう。
先ほども紹介したように、Google広告とGoogleAnalyticsは連携させなくても自動でパラメータが付与されるため、Google広告から流入しているということ自体は確認できます。
ただ、連携を行うことでGoogle広告のキャンペーンや広告グループ、出稿キーワードといったGoogle広告でしか確認できない指標を把握することが可能になります。
データが溜まるまでには若干時間を要する可能性もありますが、連携後には必ずGoogleAnalyticsで確認するといいでしょう。
また、GoogleAnalyticsで「Google広告キャンペーンを表示」を選択すると、詳細な画面が表示され、Google広告のクリック数やコスト、コンバージョン数なども確認できます。
このような数値・データを確認しながら、Google広告の効果拡大につなげていくと効果的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Google広告とGoogleAnalyticsを連携させることで、広告効果の最大化だけでなく、分析にかかる手間やコストの削減も期待できます。
別々に運用している場合は、連携させてGoogleAnalyticsをベースに効果測定を行い、PDCAサイクルを回して効率の良いパフォーマンス改善につなげていくといいでしょう。